【レポート】第16回学習会★医療現場のホンモノDXシリーズ第1弾「地域包括ケアを本気で進めるには」

講師:一般社団法人全国医療介護連携ネットワーク研究会 常務理事
株式会社メディアコンテンツファクトリー 地域医療ICT担当
小倉 佳浩 様
開催日時:2021年12月3日(金)20時~21時30分
テーマ:地域包括ケアを本気で進めるには

<学習会のアンケート結果>

<感想・ご意見>

  • 大変貴重なご講演ありがとうございました。ICTはあくまでも道具であり、道具としてどのように活用し、患者の『今』に対応していくのかが問われていることを実感いたしました。地域医療の発展の為には、病院との連携は必須だと思いますが、地域と比較すると病院は著しくICTを道具として活用できていない実情があると実感いたしまいた。(私の属する組織だけかもしれませんが。。)
  • AIやDXなどというカタカナやローマ字の略語・用語が飛び交い理解不能な部分も多く、テクノロジー優先の世界の話というイメージが強かったのですが、最後の方で”ひとの顔が見える”、”ソーシャルカンパニー”、”倫理資本主義”などという、”ひと”とテクノロジーに関する(社会=技術システム論で言うところの同時最適化に近いのでしょうか?)話が見え隠れしてきて、ほっとしました。コンピュータの発達の歴史も含め、貴重なお話ありがとうございました。不健康の原因の70%がコミュニケーションにあるというお話、非常に納得できました。
  • 苦手分野、難しいカタカナの言葉などがあり、本質的なことが理解できたかはわかりませんが、なんとなく、日頃現場で感じていることなどが網羅されており、やはりそうなんだな、これでいいんだな、という思いを抱くことができました。現場は多忙で、閉鎖的になりがちですが、当事者は地域で、生活者として時を刻んでいます。現場が一か所の組織のみの考え方などで完結、あるいは自己満足の支援で良いとしている風潮に対し、今回の話は繋がっていくこと、統括的に、かつ、あらゆる多方面の角度から、常に流れている時の中を共に生きていく立ち位置で、かつ、日常の中で、当たり前のように活用できるようなシステム構築になるんだろうな、と思いました。現場では高齢の人材が活躍しなければならない状況だったり、費用が捻出できない、多忙で新しいことを導入するのに難しければ時間が避けない(目先のことだけ考えて逆効果になる)という状態です。シンプルで、必要なことだけが入っている、いずれ慣れてきて余裕ができたら、その次の段階にセットアップできる、というようなものが一番現場感覚では喜ばれるように感じます。あれもこれもできる、というものは値段も効果で、使い勝手が悪いのが多い気がしています・・・現場である程度使い勝手などはカスタマイズできるものが普及しやすいように思います・・。使われなければデーターも集まらないし、繋がっていくことにもなりませんからね。シンプル、低コスト、自分たちのやり方を大幅に変革しなくてすんなり入りやすいシステム、そんなものが現場は望んでいます。情報共有、連携していく中でシステムを使っていくことが質の向上、時間短縮、効率的、など多くの付加価値があることも理解できるはずです。
  • 難しいWordがたくさんで半分も理解できていませんが、看護師の役割が広がることの期待でワクワクました。貴重なお話をありがとうございました
  • 多岐にわたり詳細に説明頂いたので理解しやすかったです
  • DXの本質というお話は興味深く、どうもDXときくと無機質で機械的なイメージがしてしまっていましたが、患者中心の医療に価値を発揮するものだと理解しました。アウトカム評価による診療報酬へのシフトというお話もあり、それについてはDXの導入と共にNPの活用というのもあるのではないかとも感じました。貴重なお話が聞けて幸栄です。ありがとうございました。

アカデミア看護研究会 事務局より

第16回学習会は、医療現場のホンモノDXシリーズ第1弾「地域包括ケアを本気で進めるには」でした。AIが得意なことがある一方で、不得意な分野があるという事実をふまえ、地域包括ケアシステム構築においては、オランダの事例と日本の現状とを比較しながら、また、在宅医療(多法人・多職種連携の際のICTツール利用の在り方)では、DXをやみくもに使用するのではなく、臨機応変に使用することの大切さをご説明いただきました。
ネットワーク構築の壁を指し示していただくとともに、その壁を超えていくための成功法則はあるのかということもご紹介していただきました。DXの「本質」を見極めて「価値」を生み出す・ゴールを見据えたうえでツールを利活用していくお話は、皆さまの印象に強く残ったのではないでしょうか。
DXが推進されるなかで、今後看護師の役割はさらに重要になっていくことも示されましたが、そのうえで「新しい技術を使うことがゴールとなっていないか?」ということは、我々にとって非常に重要なキーワードであるように思います。
講義後の質問タイムでは、多くの方のお話をうかがうことができ、大変有意義な時間となりました。
金曜の遅い時間にも関わらず、多くの皆様にご参加いただき誠にありがとうございました。
また、皆さまのおかげさまをもちまして、このように歳末を迎えることができました。来年もアカデミア看護研究会をどうぞよろしくお願いいたします。

アカデミア看護研究会 事務局