【レポート】第46回学習会★医療DXの推進について ―医療情報の共有と利活用―

講師:厚生労働省医政局特定医薬品開発支援・医療情報担当参事官室
企画官 西川 宜宏  氏
開催日時:2024年6月7日(金)18:30~20:00(質疑応答込)
テーマ:医療DXの推進について ―医療情報の共有と利活用―

<学習会のアンケート結果>

<感想・ご意見>

  • 医療DXが推進されており、私も現在医療レセプトデータ等を用いた研究を進めたいと考えております。大変参考になりました。 ただ、現実にデバイスは開発されてきて、ハード面は整ってきていると思いますが、ソフト面、使う側が追い付けていない状況にあると思います。臨床の方々とお話すると、オンライン会議をすることだけでも拒否感が強いなど、乖離があると思います。マイナンバーに関しても、先日役所に行ったときに驚いたのが、デバイスを利用してチェックするのではなく、目視確認をしているような状況でした。ハード面とソフト面の乖離を解消するために何をしていくべきでしょうか?
  • 言葉で聞いていたことが少し具体的なイメージにつながりました。医療関係者自身もDXに対する知識をアップデートしていかなければいけないと感じました。一般の方に向けた説明も分かりやすかったですが、漠然と分からない、個人情報保護は、などの不安をいかに払拭していくかが必要だと思います。
  • 最後のまとめからの参加でした。ご参加された皆様の言葉から内容を想像できました。感染対策向上加算連携では、診療所の紙カルテ率が高いです。データを直接送っていただき、手動で集計している大変さを感じています。大変さをデータの解釈の理解に繋げながらこつこつしています。 話は変わり、院内では、看護記録の見直し、救急隊と救急外来の連携など開発されているDXの検討を進めています。できることを進めながら若手の力が疲れないようにサポートできるよう努めることも今の管理者としての役割だと思っています。貴重な機会をありがとうございました。
  • 自分は山間部に住んでいます。高齢者率は45%ほどです。近くに診療所はありますが、高齢者の方が一人では受診することに対して障害多くあります。今回講演のような医療データの共有やもっと言えば在宅診療が進めばセーフティーネットに掛からない方もネットにかけることができるのではないかと感じました。
  • 大変勉強になりました。 とても理想的なシステムだと思ったのですが、私自身、個人情報の流出等に危機感がありマイナンバーカードと健康保険証を紐付けしていません。患者さんも同様に思う方も多いのではないかと考えました。自施設は精神科の病院ですが導入するにはかなりな労力が必要だと感じました。もし今後当院でも取り組むことになった際は率先して動いていけたらと思います。ありがとうございました。
  • 国のDX化の方向は歓迎するが、現場の課題を丁寧に解決して頂きたい。
  • 今日は勉強になりました。日頃、業務に追われて世の中の流れや、普段意識が向かないところに、関心がもてました。 会費の払い方をもう一度お聞きしたいです。今後も色々学ばせていただきたいです。
  • 構想などはとても理解でき、賛同できますが、実際に運用にあたっての現場にかかる経済面、業務調整、技術や運営支援など手厚くしていただきたいと思います。同時に、国民が一斉に参加できる仕組みを取っていただけない限りは、足並みがそろわず、現場では煩雑になり、かなりのストレスになると感じています。現場に通常業務の中で、運用協力していただくように説得や仕組みなどの説明をしなければならない状況は一日でも早く無くしてください。訪問看護ではDX加算が算定できるようになりますが、この説明を個々の利用者宅でオンライン資格確認の話やマイナンバー取得協力、あるいは使用していただくための説明をすでにしなければならず、自治体などの協力の動きなどは見えてきません。訪問看護の現場に実用化までの猶予期間が短いのに・・・なんで??事務員も雇用していない小規模事業所も多いのに・・・負担が大きすぎます。一番DXの恩恵を受けたい(複数の薬局・・・医療機関・・病名や治療方針など患者からは正確な情報はもらえず、その都度電話や確認作業に追われ・・入退院などの度にサマリー・・報告書など出しているのに?電話は忙しいし業務時間内では難しいのにメールやFAXは使ってもらえない・・特に行政機関や教育機関・・)と考えている訪問看護の現場だと思うのに・・ギリギリまで蚊帳の外だったような扱いを受けている気持ちです・・・。新しいことを導入するのに事務書類などの手続きが倍になる・・しかも提出は郵送で・・とか、メールでもいいけれど押印を・・とか言われると一回印刷してPDFにしてメール添付ですか?と思ってしまいます・・)矛盾やあべこべ感を抱かないで済むようにしていただけると助かります!あとは、わかりやすい説明でお願いします! あらゆる通知等に使われる行政文章などは難しくて、本来の意図が伝わりにくい、通訳を介しても8割意図を汲み取れるかどうか、という感想が多くありますので。多忙な現場がサッと目を通して理解できる説明、かつ、現場感覚の内容でイメージできるような文章か視覚化で通達してもらえると助かります!
  • 内容が大きすぎて自部署に取り入れたり参考にするのが難しそうです。できれば看護師の業務改善に繋げれそうなDX化を教えて頂けるとありがたいです。来年から新病院に変わるのでこの機会にすすめていきたいです。因みに現病院ではVSは手入力というレベルです。
  • 電子カルテの標準型版の導入により情報共有サービスが可能になることは、1人の情報がすべてわかるシステムは、素晴らしいことと考えます。3文書、6情報43項目の入力をタイムリーに更新するための入力が、今後の課題と考えます。データ収集をするために、医師事務補助やアミボイスを利用し入力する必要が出てくるのではないでしょうか。当院でもCSIが入っているのですが、新たに追加項目を依頼すると思った以上に時間がかかっております。全国で行うために標準型を必要な情報を十分に考えてモデル施設に依頼した方が良いと思います。病院、診療所、行政、介護、のプラットフォーム期待します。DXに対しての医療情報化支援基金はどれくらい利用できるのか知りたいです。
  • 途中からの参加で間に合わず残念でした
  • 医療DXによる患者情報の共有および標準化された電子カルテの導入により、医療の安全性が高まるとともに業務の効率化がされることを期待しております。さらなる期待として、次の2点に関してご検討いただけますと幸いです。1点目は、標準化された電子カルテとして、診療報酬のみでなく病院機能評価やJCIなど第三者評価に対応した機能を搭載することです。第三者評価の基準を満たすため臨床現場では入力業務に膨大な時間を要しております。1度入力した情報がデジタルデータとして電子カルテ内においても二次利用できるするなど、重複入力がなく活用しやすい設計になること望みます。2点目は、前述した内容に関連しますが、データの活用として研究としての活用のみでなく、臨床現場の質向上を目的とした改善活動に使用できるようになるとありがたいです。データがグラフなどに可視化され、さらに標準化された電子カルテを使用している他施設と比較するなどが可能となる良いのではないかと思います。(個人情報や各学会との連携も必要になるかと思いますが)
  • 患者情報の共有として3文書6情報でスタートし、今後、看護の情報も追加されるとのこと。そこで知りたい現状として看護記録の標準化があります。叙述的記録など、様々な状況にある看護記録について、その動向を今後はより注視していく必要があると思いました。
  • とても分かりやすく説明していただいたので、勉強になりました。ありがとうございました。
  • 医療機関間、薬剤情報、訪問看護などとの情報共有に係るシステムは本当に進むのか疑念がありましたが、少しずつ進歩しているとのお話が聞け安堵する反面、今後のシステム更改に向け、対応できるようにしておかなければならないと感じた。
  • 業務の関係で参加が遅れてしまい、十分集中して参加できなかったので、残念でした。
  • 移動中に参加したため、途中参加となり、自己責任ながら残念でした。最後の現状確認やご意見などをお伺いし、非常に興味深く参加できました。ありがとうございました
  • ICTを進めるうえで、費用の問題が大きくのしかかっています。今後、国として何か助成していただけるようなことはないのでしょうか。私立大学附属病院だと、利益を挙げないことには色々な要望も通らないので、なかなか進んでいない状況です。
  • 今後、厚生労働省として、医療DXを確実に進めていく計画が立てられていることがとても分かりやすく、またそのために、実はいろいろな政策も同時に進んでいることがわかりました。どうしても、看護師だと、看護の視点でしか考えませんが、やはり医療界全体で物事をとらえていくということの必要性を改めて感じました。日本がそんなに世界に比べて、遅れているのか・・・ということも再認識しました。しかし、実際の医療現場は、言うは易い行いは難しという状況で、なかなか進みません。診療報酬上での様々な支援があるのは、とてもありがたいのですが、今は、医師の働き方改革のことで精一杯です。  そこで、ご質問です。 共通算定モジュールは診療報酬での標準化ですが、日常的な記録に関しても、省力化のために、今、それぞれの医療機関で努力している状況ですが、一番、看護記録での残業が多いことを考えると、今後、医療に関する看護記録、医師記録等のカルテフォーマットの標準化の先に、国としてデジタル化していくことを前提に進める、ということはありますでしょうか。わかる範囲で構いません。どうぞよろしくお願いいたします。  もちろん、紙媒体の記録も存続することはあると思いますが、国として統一していく予定があるのならば、今は、紙で我慢して、国から出されるのを待つこともありかなと、思いました。資金もない中小病院はなかなか自前でのデジタル化は難しいので・・・。 ありがとうございました。

<今後、取り上げて欲しいテーマ>

  • ICT,ロボット、AI、等のテクノロジーと看護業務というテーマで、働き方改革の先進的な取り組みを行っている方に講演して頂きたい。
  • 家族構成や関係性が多様化している中、医療や介護も含めた社会での契約等に関する取扱いや関わる人達、制度などの仕組みを知りたいです。マイナンバーなどの取り扱いも誰ができるのかな?とか、お骨になった後の引き取りは?とか、婚姻関係、血族以外であったら諸々手続きができないの?など知りたいです。
  • 新人の教育体制 患サポ(入院支援)における地域との関わり方
  • 今後、看護師に求められること
  • DXが進む中で、看護記録はどうなっていくのか、どうなるべきか教えていただきたいです